■概要
【事件名】清風高校カンニング指導損害賠償請求訴訟
【裁判所】大阪地裁
【原告】男子生徒の両親
【被告】学校法人清風学園
【請求額】約1億円
【裁判段階】証人・本人尋問
大阪市天王寺区の私立清風高校に通っていた男子生徒(当時17)が、期末試験でカンニングを指摘され、学校から指導を受けた後に死亡したことをめぐり、両親が学校側の指導に問題があったとして、運営法人「清風学園」に約1億円の損害賠償を求めている。
2026年10月2日の大阪地裁の期日では、生徒の両親と当時指導にあたった教師2人への尋問が行われた。
■提訴
両親は2024年4月、学校側の指導と息子の死亡には因果関係があるとして、清風学園を相手取り大阪地裁に提訴した。
訴状によると、生徒は高校2年だった2021年12月、期末試験でカンニングを指摘され、全科目を0点とするほか、自宅謹慎や写経、反省文の作成などを課された。
両親側は、こうした指導が生徒に過大な心理的負担を与えたとして、学校側に安全配慮義務違反があったと主張している。
一方、生徒の死亡後に学校側が設置した第三者委員会は、学校の指導と死亡との因果関係を否定している。
■母親「『ひきょう者』と言わせた」
10月2日の尋問では、当時の指導に同席していた母親が、教師が息子に「ひきょう者」という言葉を言わせていたと証言した。
母親は、指導から息子が亡くなるまでの期間が非常に短かったことなどから、学校の指導が無関係だったとは考えていないと訴えた。
両親側は、カンニングへの指導そのものではなく、その際の言葉や方法、課された処分などが適切だったのかを問題としている。
■父親「指導は当然だが、やり方に疑問」
父親も法廷で、カンニングが悪いことであり、学校が指導すること自体は当然だとしたうえで、指導の方法や使われた言葉には疑問が残ると述べた。
両親は、学校側の指導によって生徒が今後の学校生活への強い不安を抱くことになったなどと主張している。
■教師側は発言を否定
これに対し、当時指導した教師2人は、「ひきょう者」という言葉を生徒に対して使ったり、生徒自身に言わせたりしたことはないと証言した。
教師の1人は、カンニングがなぜ問題なのかを生徒自身に考えさせ、反省を今後の成長につなげる趣旨で指導したと説明した。
学校側は、威圧的な言動による指導ではなかったとして、両親側の請求を退けるよう求めている。
■争点
裁判では、カンニング発覚後に実際にどのような指導が行われたのかに加え、その指導が教育上許容される範囲だったのか、学校側が生徒の心理状態に配慮すべき義務を果たしていたのかなどが争われている。
特に「ひきょう者」という表現については、母親側と教師側の証言が正面から食い違っており、事実認定が注目される。
また、両親側が主張する学校の指導と生徒の死亡との因果関係についても、主要な争点となっている。
■出典
- MBSニュース 2026年10月2日

- NHK 2026年10月2日
- 朝日新聞 2024年4月8日

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