【大阪地裁】大阪府警元捜査員2人に有罪判決 家宅捜索中の暴行事件

■概要

【裁判所】大阪地方裁判所
【判決日】2026年1月26日

風俗スカウトグループ「ナチュラル」の関係先への家宅捜索中に暴行を加えたとして、特別公務員暴行陵虐罪などに問われた 大阪府警察 捜査4課の元捜査員2人に対し、大阪地方裁判所 は執行猶予付きの有罪判決を言い渡した。


■判決内容

■元警部補

●●(51)
→ 拘禁刑2年・執行猶予3年
(求刑:拘禁刑2年)

■元巡査部長

〇〇(33)
→ 拘禁刑2年6月・執行猶予3年
(求刑:拘禁刑2年6月)

※両被告はいずれも懲戒免職。


■事件の内容

判決などによると、両被告は共謀し、2025年7月、

  • スカウトグループ「ナチュラル」関係先
  • 大阪市西区のビル
  • 28人体制の家宅捜索現場

において、現場に居合わせた男性らに暴行を加え、けがをさせたとされた。


■暴行の理由

公判で両被告は、

  • 押収したスマートフォンの暗証番号を教えるよう求めた
  • 相手が応じなかった

ため暴行を加えたと説明した。


■裁判所の判断

加藤陽裁判官 は判決理由で、

「粗暴な犯行態様で、警察官の職務執行の適正さを害し、国民の信頼を損なった」

と指摘。

一方で、

  • 既に懲戒免職となっていること
  • 社会的制裁を受けていること

などを考慮し、執行猶予付き判決が相当とした。


■府警内の処分

この事件では、ほかにも捜査員4人が在宅起訴されている。

また、大阪府警察 は、

  • 両被告を含む12人を懲戒処分
  • 内規処分を含め計35人を処分

した。


■総合整理

本件は、暴力団・風俗スカウト捜査の現場で、警察官による違法な暴行が行われたとして刑事責任が問われた事件である。

裁判所は、捜査目的であっても暴行は正当化されないとした上で、警察組織への社会的信頼を損なう重大性を指摘した。

一方で、懲戒免職など既に一定の制裁を受けている点を踏まえ、執行猶予付き判決を選択した。


■出典

・産経新聞

「国民の信頼損なった」 捜索現場で暴行、大阪府警の元捜査員2人に有罪判決 大阪地裁
風俗スカウトグループ「ナチュラル」の関係先を家宅捜索中に暴行したとして、特別公務員暴行陵虐罪などに問われた大阪府警捜査4課の元捜査員2人(いずれも懲戒免職)の…

■判例

  • 阪地方裁判所 第1刑事部 令和8年1月26日
    • 特別公務員暴行陵虐
裁判例結果詳細
  • 大阪地方裁判所 第1刑事部 令和8年1月26日
    • 特別公務員暴行陵虐(変更後の訴因 特別公務員暴行陵虐致傷)、特別公務員暴行陵虐
裁判例結果詳細

■関連する報道

  • 暴行映像、消去される 復元で法廷に、隠滅容疑で捜査―大阪府警(2026年1月23日)
暴行映像、消去される 復元で法廷に、隠滅容疑で捜査―大阪府警:時事ドットコム
家宅捜索先での大阪府警警察官による暴行事件では、大阪地検に「ない」と虚偽報告された映像以外にも、暴行の様子が映った映像があったが、一時消去されていたことが判明している。消去した人物や経緯は分かっておらず、府警は証拠隠滅容疑で捜査を進めている…
タイトルとURLをコピーしました