■概要
【事件名】大阪・関西万博工事費水増し請求事件
【被告人】河井辰巳(61)
【所属】竹中工務店社員・元万博工事統括作業所長
【罪名】背任
【捜査段階】起訴
■起訴
大阪地検は2026年9月9日、大阪・関西万博の関連工事で下請け業者に工事費を水増し請求させ、竹中工務店に約1360万円の損害を与えたとして、同社社員で万博工事の統括作業所長を務めた河井辰巳被告(61)を背任罪で起訴した。
河井被告の認否は明らかにされていない。
■事件の概要
起訴内容によると、河井被告は2025年2月から6月にかけて、下請け会社の関係者と共謀し、大阪・関西万博会場内の仮設事務所の内装工事などを利用して工事費を水増しした請求書を作成させ、竹中工務店に約1363万円の損害を与えたとされる。
河井被告は万博会場工事の統括作業所長として、工事の発注先や支払いに関与できる立場にあったという。
■自宅リフォーム代の未納がきっかけか
捜査関係者らによると、河井被告は下請け会社に奈良市の自宅などのリフォーム工事を依頼していた。
工事は2023年6月ごろから始まり、総額は6000万円以上に上ったとされるが、河井被告は代金を支払える見通しが立たず、長期間未納になっていたという。
河井被告はリフォーム代の支払いを免れるため、下請け会社に万博工事を受注できるよう手配する代わりに、竹中工務店への工事費を水増し請求させ、その金をリフォーム代に充てるよう持ちかけた疑いがある。
■「大屋根リングの改修工事」などと偽装か
これまでの取材では、水増し請求の名目として、
「万博の事務所の改修工事」
「大屋根リングの改修工事」
など、実際とは異なる工事名が使われていたとされる。
河井被告の自宅リフォームを担当した業者には、共謀したとされる下請け会社側から、こうした名目で請求するようFAXで複数回指示があったという。
■ほかの万博工事でも水増しか
下請け会社は、万博会場内で仮設事務所のほか、大屋根リング内のトイレなど複数の工事を請け負っていた。
捜査関係者によると、河井被告はこれらの工事でも同じ下請け会社に水増し請求を繰り返させていた疑いがあり、大阪府警が捜査を続けている。
一方、下請け会社の代理人弁護士は、水増し請求で得た金を含めても同社側には利益がなく、むしろ損失が出ていたと説明している。
■出典
朝日新聞 2026年9月9日

MBSニュース 2026年9月9日

■関連する報道
- 再逮捕(2026年10月7日)
- カンテレNEWS 大阪・関西万博工事の竹中工務店現場責任者が逮捕 下請け業者に1,369万円水増し請求 「水増し請求した金は自宅などのリフォーム工事費に」 竹中工務店本社・万博会場跡地からリポート(2026年8月20日)
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