■概要
【事件名】プレサンス事件・検事取り調べ付審判
【裁判所】大阪地裁
【被告人】田渕大輔(54)
【罪名】特別公務員暴行陵虐
【裁判段階】公判・証人尋問
■公判
大阪地裁で2026年8月24日、プレサンスコーポレーションをめぐる業務上横領事件の取り調べで陵虐行為をしたとして、特別公務員暴行陵虐罪に問われた田渕大輔被告(54)=現東京高検=の公判が開かれた。
この日は、当時大阪地検特捜部で捜査を取り仕切り、田渕被告の直属の上司だった蜂須賀三紀雄検事(53)が証人として出廷した。
田渕被告はこれまでの公判で、問題とされる言動をしたこと自体は認める一方、「陵虐や加虐の意図はなかった」として無罪を主張している。
■元主任検事の証言
蜂須賀検事は、問題となった田渕被告の取り調べについて、当時は録音・録画を「断片的・部分的にしか見ていなかった」と証言した。
田渕被告が机をたたいたり、大声を出したりしていたことについては、元社長らを起訴する約6日前、特捜部の捜査をチェックする立場の検察官から報告を受け、初めて認識したという。
一方、その際には、こうした言動があったのは元部下が虚偽の供述をした場面で、その後は穏やかに取り調べていたとの説明も受けたとしている。
蜂須賀検事は、検察内部で問題のない取り調べと位置づけられていたことなどから、当時は「問題になるとは思わなかった」と述べた。
■録音・録画を十分に確認せず
蜂須賀検事は、取り調べの録音・録画を十分に確認しなかった理由について、すべてを視聴する物理的な時間がなかったことや、弁護人から取り調べに対する不服申し立てがなかったことなどを挙げた。
また、捜査を審査する立場の検察官も取り調べをチェックしていたことから、自ら問題となった場面を確認することはしなかったという。
上司や上級庁への積極的な相談についても「思い浮かびません」と証言した。
■起訴判断でも問題視されず
その後、地検幹部らが参加して元社長らを起訴するかどうかを判断する会議が開かれたが、田渕被告の取り調べが問題視されることはなかった。
指定弁護士から、当時の主任検事としての対応が正しかったのか問われた蜂須賀検事は、「正しいか正しくないか、答えがたい」と述べた。
■「全体を見て適正さを欠いていた」
蜂須賀検事が問題となった取り調べの録音・録画を確認したのは、田渕被告が刑事告発された後だったという。
公判で映像を見た感想を問われると、特定の部分ではなく、取り調べ全体を見たうえで「適正さを欠いていた」との認識を示した。
当時、田渕被告の直属の上司で捜査を取り仕切っていた主任検事が、現在では取り調べの適正性に問題があったとの認識を示した形となった。
■今後の裁判
指定弁護士側は、田渕被告個人の取り調べだけでなく、問題のある取り調べを検察内部で把握しながら、起訴判断まで問題視されなかった経緯など、検察組織のチェック体制についても立証を進めている。
次回公判では、弁護側の冒頭陳述などが行われる予定。
■出典
- 毎日新聞 2026年8月24日

- MBSニュース 2026年8月24日


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