■概要
【事件名】プレサンス事件違法取り調べ(付審判)
【裁判所】大阪地裁
【被告人】田渕大輔(54)
【罪名】特別公務員暴行陵虐
【裁判段階】初公判
■初公判
大阪地裁は2026年7月10日、プレサンスコーポレーション元社長の無罪事件を巡り、違法な取り調べを行ったとして特別公務員暴行陵虐罪に問われた現職検事・田渕大輔被告(54)の初公判を開いた。
田渕被告は起訴事実について、「陵虐や加虐にあたる行為はなかった」「検察官の職務として取り調べを行っており、陵虐もしくは加虐を行う意図はまったくありません」と述べ、無罪を主張した。
■事件の概要
起訴状にあたる付審判決定によると、田渕被告は2019年12月、大阪地検特捜部でプレサンスコーポレーション元社長・山岸忍さんの部下だった元部長を取り調べた際、
- 「検察なめんなよ」
- 「プレサンスの評判をおとしめた大罪人」
- 「子供だって知っている。うそをついたらお仕置きを受ける」
などと発言し、机をたたくなどして約50分間にわたり精神的苦痛を与えたとされている。
この取り調べ後、元部長は山岸さんの関与を認める供述を行い、山岸さんは逮捕・起訴されたが、その後の裁判で無罪が確定した。
山岸さんは田渕被告を不起訴とした処分を不服として付審判を請求し、大阪高裁が2024年8月、請求を認めた。
現職検事が付審判で刑事裁判にかけられるのは制度開始以来初めてとなる。
■裁判での経過
指定弁護士は冒頭陳述で、「裁判所が田渕検事の行為を犯罪と判断するかどうかが問われる裁判」であり、「判断いかんで警察・検察の取り調べの在り方が根底から変わる」と述べた。
また、主任検事が田渕被告らに送った「本当に悪いやつの処分をどうするのか」とするメールを読み上げ、「本当に悪いやつ」とは山岸さんを指していたと主張した。
さらに、大阪地検特捜部の副部長(当時)は供述調書で、「熱心に取り調べていると思った」「度を超えた厳しさではなかった」と説明したことも明らかにされた。
次回公判は7月15日に開かれ、問題となった取り調べ映像などが法廷で上映される予定。
■出典
・MBSニュース「【速報】『検察なめんなよ!』などと恫喝的取り調べ 現役検事の初公判始まる『加虐をおこなう意図はまったくありません』」(2026年7月10日)

・朝日新聞「『検察なめんな』の元特捜検事、無罪を主張 『罪は成立しません』」(2026年7月10日)

■冒頭陳述
- 【全文】「検察なめんなよ!」机を叩き恫喝した特捜検事(当時)を裁く「付審判」初公判 検察官役指定弁護士の「冒頭陳述」詳細を公開 警察・検察の取り調べの在り方が根底から変わり得る歴史的裁判

■会見の報道
・検察官役指定弁護士
- 被告検事側弁護団
- 検察の体質「驚き、あきれた」 付審判請求の元社長、初公判傍聴 指定弁護士「有罪なら抑止力に」
■関連する報道
- 【冒頭陳述】取り調べでの暴言は犯罪か? 問われる捜査と検察組織 (冒頭陳述全部掲載(有料))

- 「検察なめんなよ!」机を叩き大声を上げ…高圧的な取り調べは違法?現役検事が被告になった全国初の“異例の裁判” 弁護士「検事が対象となったかなり珍しい事案」(解説)



- 追及するも守るも弁護士 「検察なめんな」裁判、見えた組織の体質

■関連する報告書


