【大阪地裁】「わしは一心会の能塚や」山口組直系組長に懲役1年の実刑判決 脅迫発言を否定し無罪主張も退けられる

■概要

【事件名】大阪・ミナミ暴力行為処罰法違反事件
【裁判所】大阪地方裁判所
【裁判官】鈴木真理子
【被告人】能塚恵(66)・山口組直系「一心会」組長
【罪名】暴力行為等処罰に関する法律違反
【認否】否認・無罪主張
【判決】懲役1年(実刑)
【求刑】懲役1年6月
【判決日】2026年10月15日

大阪・ミナミの繁華街で、客引きとみられる男性に暴力団組織の名前を挙げて脅迫したとして、暴力行為処罰法違反の罪に問われた山口組直系「一心会」組長、能塚恵被告人(66)の判決公判が、2026年10月15日、大阪地裁で開かれた。

鈴木真理子裁判官は、被告人の脅迫発言を認定し、懲役1年(求刑懲役1年6月)を言い渡した。

被告人は公判で脅迫を否定し、弁護側は無罪を主張していた。

■事件の概要

判決によると、2024年6月7日未明、大阪・ミナミの一心会事務所近くの路上で、客引きとみられる男性と能塚被告人らとの間でトラブルが発生した。

能塚被告人は複数の人物を呼び集め、自身が一心会の組長であることを示す発言などをして、男性を脅迫した。

捜査関係者によると、被告人が呼び集めたのは、ミナミを拠点とする匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)のメンバーだったという。

■被告人・弁護側の主張

能塚被告人は公判で、男性に対して客引きや周辺の清掃について注意しただけだと説明した。

「掃除できへんのやったら、ここでキャッチ(客引き)をするな」

と穏やかに話しただけであり、一心会の名前も出していないと主張。

弁護側は、脅迫に当たる発言はなかったとして無罪を求めた。

■判決

2026年10月15日、大阪地裁の鈴木真理子裁判官は、能塚被告人に懲役1年の実刑判決を言い渡した。

裁判所は、事件当時の被告人の言動について、現場に駆けつけた警察官2人の証言などを重視した。

警察官らは公判で、被告人が現場で客引きの男性に対して怒っていた様子や、暴力団組織の名前を挙げた脅迫的な発言を聞いたと証言していた。

■判決理由

警察官2人の証言を重視

事件当時、通報を受けて現場に駆けつけた警察官2人が証人として出廷した。

警察官らは、能塚被告人が現場で、客引きの男性から声をかけられたことに怒っていたと証言。

さらに、被告人が「一心会」や「殺したれ」といった言葉を発したことも聞いたと述べた。

被害男性の証言は信用性が高いと判断

裁判所は、警察官2人の証言と被害男性の証言が一致していることを重視した。

鈴木裁判官は、被害男性の証言について「信用性が高い」と判断。

被告人が脅迫発言をしていないとする弁護側の主張を退け、暴力行為処罰法違反の成立を認めた。

量刑

検察側の求刑は懲役1年6月だったが、裁判所は懲役1年を言い渡した。

なお、今回の報道では、刑期を懲役1年とした具体的な量刑理由や、被告人に有利・不利な事情についての詳しい判断は明らかにされていない。

■裁判の争点

今回の裁判では、能塚被告人が実際に脅迫的な発言をしたかどうかが中心的な争点となった。

被告人は穏やかに注意しただけだと主張した一方、検察側は被害男性や警察官の証言によって脅迫の事実を立証した。

裁判所は、現場に居合わせた警察官2人の証言と被害男性の証言が一致することを根拠に、被告人の説明を採用しなかった。

暴力団組織の名称を示して相手を威圧したとされる事件について、第三者である警察官の目撃・聴取内容が有罪認定の重要な根拠となった。

■出典

  • 産経新聞 2026年10月15日
「わしは一心会の能塚や」大阪・ミナミの路上で脅迫疑い、山口組直系組長に懲役1年の判決
大阪・ミナミの繁華街で客引きとみられる男性を「わしは一心会の能塚や」などと脅したとして、暴力行為処罰法違反罪に問われた特定抗争指定暴力団山口組直系「一心会」組…
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