■概要
【事件名】港区元夫殺害事件
【裁判所】大阪地裁
【判決日】2026年6月16日
【被告人】パメラ・アール・オカダ被告人(66)
【判決】懲役5年
【求刑】懲役12年
■事件概要
パメラ・アール・オカダ被告人(66)は、2024年5月、大阪市港区の自宅で同居していた元夫の岡田勝さん(当時76)の胸を包丁で刺して殺害したとして、殺人罪に問われた。
大阪地裁の裁判員裁判で6月16日、懲役5年の実刑判決が言い渡された。
■事件当時の状況
パメラ被告人は逮捕当時、
「『死ね』と言って夫を1回刺した」
と供述し、容疑を認めていた。
また、動機については、
「『ごはんはまだか』と言われ腹が立った」
などと説明していた。
■公判での主張
一方、公判では刺した状況について
「覚えていない」
と説明した。
弁護側は、
- 飲酒による酩酊状態だった
- 心神耗弱状態にあった
- 被害者からの暴行に対する防衛行為だった
として、責任能力の減退や過剰防衛の成立を主張した。
■検察側の主張
検察側は、
「調理中でもないのに、2階の台所から3階の寝室まで最も殺傷能力の高い包丁を持って行った」
と指摘。
さらに、
「犯行後に自ら119番通報し、状況を正しく説明していた」
ことなどから、
「周囲の状況を理解し適切な行動を取る能力は保たれていた」
として完全責任能力があったと主張し、懲役12年を求刑した。
■判決内容
大阪地裁は、
「ベッドの上で無防備に横になっていたとみられる被害者を刺した」
と認定し、過剰防衛の成立を否定した。
また責任能力については、
「飲酒酩酊の影響で責任能力は相当程度減退していたものの、著しく減退していたとはいえない」
として、心神耗弱には当たらないと判断した。
■量刑理由
一方で裁判所は、
「30年以上にわたり被害者から借金や暴力を受けながらも家族を献身的に支えていた」
と指摘。
さらに、
- 犯行後に自ら119番通報したこと
- 被害者を救命しようとする意思がうかがえること
- 反省や後悔の気持ちが認められること
などを有利な事情として考慮した。
その結果、懲役5年の実刑判決を言い渡した。
■争点
本件では、
- 過剰防衛の成否
- 飲酒による責任能力への影響
- 心神耗弱が認められるか
が主な争点となった。
裁判所は過剰防衛を否定した一方、飲酒による責任能力の低下は一定程度認め、量刑に反映した。
■出典
YTV


