【大阪地裁】4カ月女児重体事件 交際相手に無罪判決

■概要

【裁判所】大阪地方裁判所
【判決日】2026年3月13日

大阪府茨木市で生後4カ月の女児が意識不明の重体となった事件で、傷害罪に問われた会社員 国司浩一 被告(47)に対し、同地裁は無罪(求刑懲役6年)を言い渡した。

裁判所は「強い力を加えたとは推認できない」と判断した。


■起訴内容

検察側の主張によると、国司浩一 被告は2021年3月14日、交際相手の女性宅で、生後4カ月の次女の頭部に何らかの衝撃を与え、重傷を負わせたとされる。


■争点

本件の主な争点は、

  • 外力による虐待か
  • それとも内因性疾患など自然発生的要因か

という因果関係の評価だった。


■証拠評価と判断

大阪地方裁判所 は、検察・弁護双方が請求した医師13人の証言を踏まえ、

  • 頭蓋内血腫
  • 眼底出血

などの症状について、「外力以外でも発生し得る」と指摘。

さらに、搬送後のけいれん症状などから、内因性の低酸素脳症などの可能性も排除できないとした。

また、検察側が主張した「5分間の不在による急変」についても、決定的な推認根拠にはならないとして退けた。


■判決

裁判所は、

「強い力を加えたとは推認できない」

として、傷害罪の成立を否定し無罪とした。


■判決後のコメント

弁護人の 秋田真志 は、

  • 医学的判断の在り方に問題がある
  • 3徴候のみで虐待と断定することの危険性

を指摘し、「ゼロベースで見直すべき」と述べた。

被告は「何もしていないのに逮捕され不安だった」と話している。


■総合整理

本件は、乳児の重篤な脳障害をめぐり、虐待の有無と医学的因果関係の評価が争点となった事案である。

裁判所は、外力による断定を支えるには合理的疑いが残るとして無罪を言い渡した。


■出典

・朝日新聞(2026年3月13日)

4カ月の女児重体 傷害罪問われた母の交際相手に無罪判決 大阪地裁:朝日新聞
大阪府茨木市で2021年、交際女性の生後4カ月の次女に暴行を加えて意識不明の重体にさせたとして、傷害罪に問われた会社員国司(くにし)浩一被告(47)=愛知県豊田市=の判決で、大阪地裁(三輪篤志裁判長…
交際相手の女児の頭部に全治不能のけが、傷害罪に問われた男性に無罪判決…大阪地裁
【読売新聞】 大阪府茨木市で2021年3月、生後4か月だった女児の頭部に暴行を加え、全治不能のけがを負わせたとして、傷害罪に問われた母親の交際相手だった男性被告(47)の判決で、大阪地裁(三輪篤志裁判長)は13日、無罪(求刑・懲役6

■判例

  • 大阪地方裁判所 第5刑事部 令和4(わ)575事件名
    • 傷害 令和8年3月13日
裁判例結果詳細

■その後の報道

  • 女児暴行、検察側控訴 無罪判決に不服―大阪地検(2026年3月27日)
女児暴行、検察側控訴 無罪判決に不服―大阪地検:時事ドットコム
交際相手の次女で、生後4カ月だった女児の頭部に暴行を加え、意識不明にさせたとして、傷害罪に問われ、大阪地裁で無罪とされた国司浩一被告(47)について、大阪地検は27日、判決を不服として大阪高裁に控訴した。地検の上野正晴次席検事は控訴理由につ…
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